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~カープ女子とタカラヅカの共通項~     現代マーケティングのトレンド・・・『自己関与性』について

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読者の皆様、ご無沙汰しております。

最近、日本照明家協会さんの協会誌にコラムを執筆しましたので、ご覧ください。

私の本業は経営コンサルタントである。経営コンサルが何故この原稿を書いているのかというと、私には元・宝塚総支配人、宝塚歌劇団星組プロデューサーという履歴があるためだ。それ故、現在もコンサート・リサイタルのプロデュースを仰せつかったり、興行に携わった経験を一般企業や大学で講演・講義をする機会も多い。有難いことである。

さて、このような活動を積み重ねることによって最近、とみに考えさせられることがある。

経営コンサルとして企業支援をする際のポイントのひとつだと考えている「自己関与性」とタカラヅカをはじめとする興行全般との関連性の強さである。

経営戦略、マーケティングにおける「自己関与性」とは何か? それは消費社会の成熟によりモノが売れない現代に、「商品・サービスに対して『顧客が思い入れを強く持つ仕掛け』を施すことにより、強固で永続的なファンコミュニティとの関係性を構築する」ことと言える。

私は、宝塚歌劇が100年継続した理由をまさに「女が男を演じる」という唯一無二の世界観にファンコミュニティが感情移入し、10年以上かけて男役トップスターを目指してステップを昇る様を「私が支えてあげないと・・・」という女性特有の「母性本能」から来る「自己関与性」の強さに求めている。(詳しくは拙著「元・宝塚総支配人が語る『タカラヅカ』の経営戦略」~角川新書~ をお読みください。)

同様の戦略は興行の世界ではAKB48グループ、そして、恐らく当事者は意識していないだろうが、プロ野球「広島東洋カープ」も結果的にそのようなトレンドに乗っかっていると私は分析している。いわゆる「カープ女子」現象である。今年こそカープはリーグ優勝したが、元々はBクラス常連の「地方」の「弱小球団」である。金満の某チームとは対照的に、自前の優秀なスカウトが見極めた無名に近い選手をドラフトで指名、獲得して「じっくりと育成」する。今年「神ってる」でブレイクした鈴木誠也や現監督の緒方孝市はじめ、ほとんどのレギュラー選手が広島一本で育ってきている。

そこに、母性本能をくすぐられた女子たちがまさに「私が支えてあげないと・・・」というタカラヅカと同じ「自己関与性」の発露で注目を集めたのが「カープ女子現象」なのだと私は分析している。

興行以外の世界でも、例えばデジタル音源配信がすっかり主流になった現代に逆行する形で盛り上がる「アナログレコード」ブームがある。米国では2014年のアナログレコードの売上げが前年比49%アップの800万枚に回復したというニュースが話題になった。日本も同年には、アナログレコードの生産量では40万枚を超え、前年比66%アップとなっている。なぜ、このような現象が起こるのかも「自己関与性」で解読できる。つまり、音質的にはデジタルには勝てないが、パチパチ鳴ったりするノイズも演出効果で、まろやかで温かみのある音を醸し出す。クルクルと回転する盤に針を落として、そのジャケットを眺めたり解説を読んでみたり…。レコードで音楽を聴くというのは、そういった五感を使う「自己関与性」がひとつのセットになっているところが魅力なんだと考えている。

演出、道具、衣装、照明、音響・・・あらゆる興行作品制作においても創り手の「自己関与性」の強さがファンコミュニティを引きつける重要な要素になる時代が到来していると、経営コンサルタントの立場から強く感じる今日この頃である。

いかがでしたか?

皆さんの事業、商品、サービスにおいてもファンコミュニティの「自己関与性」を強める方策を検討してみてはいかがでしょうか?

詳しくは、下記「お問い合わせフォーム」から北摂演出研究所までお問い合わせください。

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